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【動画あり】シンポジウム「低線量放射線が日本と世界を救う」報告

シンポジウム「低線量放射線が日本と世界を救う」報告
放射線の正しい知識を普及する会 事務局


https://www.youtube.com/watch?v=Vht5gmBTWCU(その2)
https://www.youtube.com/watch?v=8LdyIQ5NC3Y(その3)
https://www.youtube.com/watch?v=nJF1tBcLDDg(その4)

 5月10日、東京憲政記念館にて、二宮報徳連合主催シンポジウム「低線量放射線が日本と世界を救う」が開催されました。
 まず、司会として、二宮報徳連合会代表で、放射線の正しい知識を普及する会事務局長でもある藤田裕行氏、そして二宮報徳連合大和の和の会の飯本和美氏が登壇。午後6時に開会し、まず、放射線の正しい知識を普及する会会長の加瀬英明氏が登壇しました。

 加瀬氏は、東日本大震災時、放射線に対し正しい科学的な知識を広めるために、放射線の正しい知識を普及する会を結成、議連とともに活動を始めたことがこの運動のきっかけだったことをまず語りました。そして、大東亜戦争時、広島、長崎には原爆が投下されたが、その後もその地では耕作も漁業も問題なく行われてきたこと、核爆発による熱線は確かに恐ろしいが、低線量放射線はむしろ体に有益であることが、その後の調査でも証明されつつあることを指摘しました。

 そして、令和の御代が明けた今、平成という時代を振り返ると、この時代は、占領軍によって押し付けられた日本国憲法を全く変えることができなかった、情けない時代でもあったと批判した上で、そして放射線についても、憲法や歪んだ歴史観同様の偏見が続いている、被爆国である日本こそが、放射線についての冷静な知識を学校などで学ばなければいけないのに、そのような体制が全くとられていないと批判しました。

 その理由として加瀬氏は、日本が江戸時代にしみついてしまった、自由な発想を失い、大勢に従うという精神に問題があるのではないかと述べ、さらに言えば、美化されがちな武士道にも問題がある、戦いに勝つことよりも、死ぬことを美徳にしている。中国の孫氏の兵法では、いかに勝利するためには敵を騙すかということが説かれているのに、江戸時代は孫氏を学ぶときもその点をはぶいてしまった。また、徳川時代、政権の安定のために年功序列や世襲制度を徹底させた。実はその弊害は、大東亜戦争時の日本軍にまで引き継がれており、学歴偏重、年功序列が日本軍の大きな欠点となり、ある意味負けるべくして負けたのだと述べました。そして、この放射線の問題でも、これまでの通説を疑いなく受け取るのではなく、新しい知識、正確な知識を探求し学んでいかなくてはいけないと、今回のシンポジウムの意義を強調して開会のあいさつを終えました。

 続いて、就実大学名誉教授の須藤鎮世氏が登壇しました。須藤氏は、まず事故当時、福島における避難者78000人中約34000人の一時帰宅者の汚染測定の結果、汚染者はゼロであったことから話をはじめ、何よりも、この放射線について誤解を与えているのは、米国科学アカデミーが提唱したLNT仮説であると述べました。

 LNT仮説とは、放射線はどんな小さな線量でも線量に比例して人体に悪影響を与えるという説であり、閾値というものの存在を認めない。しかし、ホルミシスの考えにおいては、閾値以下の低線量は、有害どころか健康にとって有益であると考える。それどころか、危険ではない低線量に対して、危険であると想定して過剰防衛することの方がはるかに危険を拡大するものであり、それは福島の事故において放射線では1人の死者もないのに、強制的に避難をさせたことで逆に1300人以上の犠牲者が出たことで明らかだと述べました。

 須藤氏は、LNT(直線閾値なし)仮説の口火をきったマラーについて、彼が自説を主張するためには誇張や歪曲をためらわない傾向があったこと、そして、ナチスにつながる思想である優生学や精子銀行の提唱者でもあったことをまず指摘し、学者として問題のある人であったことを示ししました。その上で、彼がスタンダード石油を母体とするロックフェラー財団の全面的な支援を受けており、彼の説は石油エネルギーを重視し、原子力エネルギーをおとしめようとする財団の意向と合致することを示唆しました。

 そして、マラーは1927年に、X線は遺伝的影響を誘起すると発表した後、46年にノーベル賞を獲得しました(ここにも財団の力が反映していたと須藤氏は指摘)。共和党と関係の深い財団は53年の共和党のアイゼンハワー大統領就任後、直ちに原子力エネルギーを抑制する方法を画策し、米国科学アカデミーをいわば買収し、56年にアカデミーはLNT仮説を発表しました。翌日、放射線が危険であり人類の遺伝子が危ない、いかに微量でも遺伝子に影響を与えるという主張が、ニューヨークタイムズ紙1面を飾り、他紙も追随しました。世界は未だにこの誤った仮説を信じこまされていると須藤氏は問題点を指摘しました。

 そして、須藤氏はアカデミーがLNT仮説を証明するものとしてあげた広島・長崎の被爆者の生涯調査のデータは、証明にならないと指摘し原爆のエネルギーは熱線35%、衝撃波50%、放射線15%であり、死者は熱線や衝撃波によるものが多い。15%の放射線のうち被ばく線量推定に使われたのは5%の初期放射線のみであり、残り10%の残留放射線は考慮されていないため、被ばく線量は大いに過少評価されている(弊害は過大評価されている)。残量放射線は黒い雨として地上に降り注いだので、爆発後に広島の爆心地に入った人の有症率(原爆症にかかる率)は高い。このことは被ばく者も非被ばく者も黒い雨の雨域に入れば、残留放射線に被ばくしたことを物語っている。アカデミーがLNT仮説を証明するものとしてあげた被ばく者のデータを見れば、明らかに閾値は存在し、低線量の被ばく者が逆にがん発生率が一般より低くなるというホルミシス効果も見られていると語りました。

 ホルミシス効果は種々の生物の種々の生物反応で見られています。原生生物のテトラメナの細胞分裂、ショウジョウバエの変異、またマウスに低線量放射線を照射した場合(自然放射能の180〜1800倍!)むしろ長寿になっているデータなど、須藤氏はいくつもの実験結果を紹介しました。ホルミシスは閾値以下で有益な反応が出るわけですから、閾値があることの証明であり、閾値なしというLNT仮説を否定するものです。この科学を無視したLNT仮説は、国際放射線防御委員会、国連などいわば米国アカデミーという科学界の最高権威の傘下にある組織により数十年にわたり守られています。守らないと体制、組織、権威が失墜するのです。日本も国際放射線防御委員会の規制基準に従いますので、限界線量1 mSvという非常識な基準に従い、不要な避難措置をとり、多数の犠牲者を出したわけです。

 そして、低線量の被爆者は白血病にも癌にもなりにくいというホルミシス効果が現実に現れており、平均すれば癌による死亡率は日本人の平均よりも低くなる。同様に、被爆者の平均寿命は日本人の平均寿命より長い。これは、もともと強い放射線にさらされて進化してきた生物には、防御機構が体内に存在し、例えば、ワクチンを接種することで逆に免疫効果を高めることや、筋肉に大きな負荷を与えてむしろ筋肉を鍛えるトレーニングと同じで、低線量放射線はかえって生体の防御反応を活性化するのだと、ホルミシスの基本構造を説明しました。

 そして須藤氏は、福島へのメッセージとして、8年を経て放射線に最も鋭敏な白血病が増加していないということは、今後、他の癌の発生もありえないと断言します。500 mSv被曝のチェルノブイリで、6800名以上の子供が甲状腺癌と診断され、15人が亡くなった。10 mSv被曝の福島で発癌はありえない。検診直後から甲状腺癌が増え、195人が癌と診断され、155人が摘出手術をうけた。これは過剰診断の犠牲者であるといいます。もともと、甲状腺癌の殆どは良性であり健康には問題はなく、これまで、韓国やカナダでも、甲状腺腫瘍の検査を広く行って腫瘍の発見率は上がったが、癌による死亡率には何ら変化はないと述べました。無害なトリチウム水の保管も、甲状腺癌同様、危険でないものを危険として過剰に防御することの弊害であり、膨大な税金の無駄使いといいます。

 最後にLNT仮説の誤りを最もよく説明できるたとえ話として、例えば、10メートルの津波が起きれば1万人の人が被害にあうかもしれないが、では1メートルの津波で10分の一の1000人が死ぬだろうか、と述べました。同じく、仮に1グレイの放射線を照射すると、100人中5人に被害が出るとLNT仮説は予告するが、0.1グレイの照射で1000人中5人が死ぬのか。広島・長崎の生涯調査では0.1グレイの照射で被爆者は長生きし、癌による死亡は減ったのでした。放射線の主作用による活性酸素は生体の防御機構によって瞬時に消去され、決して蓄積されるものではない、呼吸をするほうが1000倍も危険なのだから、低線量放射線を恐れる必要は全くないと強調しました。本庶佑先生の「教科書に書いてあることを疑え、さもないと進歩がない」という言をひき、56年以来書いてあるLNT仮説を疑えと述べて講演を結びました。

 続いて元航空幕僚長で軍事評論家の田母神俊雄氏が登壇。まず、自分も妻も福島出身であることから話をはじめ、自分は今の須藤先生の講演をおききして改めて思ったのだが、放射線は塩のようなものだ、少量の塩は人間にとって有益だし必要だが、大量の塩を一度に撮れば確かに健康被害がある、そのようなものではないかと理解したと述べました。

 そして、福島出身者として、それまでは興味のなかった放射線について、大震災後色々意識して勉強したり本を読んだりして、特に、稲恭宏という放射線医学者のユーチューブでの発言に興味を持ち、その後、高田純、服部禎男、中村仁信先生らの著書にも触れた。そして驚かされたのは、日本の放射線基準はあまりにも厳格で、たとえば、日本では飲料水は10ベクレルが基準だが、アメリカでは1200ベクレル、ヨーロッパは1000ベクレル。これからすると福島で「汚染水」と言われているものは数百ベクレルであり、海に捨てても、極端なことを言えばアメリカやヨーロッパの基準では、飲料水としても、コーヒーを沸かす水としても問題がないことがわかったと、田母神氏は放射線に対しての認識が学ぶにつれて大きく変わったと述べました。

 そして、放射線への過剰な恐れから、現在は原発もほとんど停止させられており、その分、電気料金も上がり、石油メジャーに何億ものお金を吸い取られているようなものであり、原発さえ動かせば、その分のお金は日本国内での国民生活向上のために使えるはずだ、そして、福島の農産物、牛肉、漁業などには今もひどい偏見があり、安く売らねばならず、復興が妨げられていると田母神氏は問題点を指摘しました。
 
 さらに田母神氏は、現在でも、福島では多少減ったとはいえ、避難している人にはかなりの保証金が出る。地震直後はともかく、現段階では保証金ではなく、現地に戻って仕事をすることを支援しなければいけないのに、結局、避難が続く限り支援が出るという悪循環に陥っている。しかしこのような事態をもたらした諸悪の根源は、当時の民主党、特に菅直人首相の(1)強制避難(2)直接視察(首相が現地に入ってはかえって現場は困るのに、興味とパフォーマンスで現地入りした)(3)伝染病でもないのに、牛など家畜を被ばくしたというだけで大量に殺処分した この3つの大罪は本当に許しがたいと批判しました。

 さらに田母神氏は、自分は4月29日、先に述べた稲氏を含む友人たちと一緒に飯館村を訪れたが、のどかでとても落ち着いた風景の中、人間に捨てられた牛たちが、自分たちの姿を見ると懐かしいのか集まってくる。こんな穏やかな風景の中、無理に老人まで避難させて、逆に多くの死者が出た。まさに、福島においては民主党政権の「人災」だったと述べました。

そして、現実の反原発運動は、無知な保守派もいるかもしれないが、その主体は左翼運動による政治運動になっている。福島が本当に危険な状態なら、福島の野生動物や野鳥にももっと犠牲が出ているはずなのに、むしろ動物も植物も栄えている。このような当たり前の現実が無視されるのは、反原発の論理が、科学ではなく、政治の論理になっているからだと田母神氏は指摘しました。そして、例えば日本の温泉などで、今の福島よりも放射線の強いところは探せばいくらでもある、なぜ、放射線を必要以上に悪者にするのか、これは歴史問題と同様、事実に基づかない偏見がまかり通っているからで、私たちはその非科学的な偏見を克服しなければいけないと述べました。

 そして、自分は毎年広島で8月に講演しているが、被爆者の方が今も認定を求めている、その人たちはすでに80を超えており、逆に言えば、被爆しても長命な人もいることもわかる。現在の福島には電光掲示板があり、そこには放射線線量が掲示されるが、その量には何の問題もない。最初に述べたように、放射線は塩のようなもの。塩も一度に大量にとれば死ぬかもしれない。しかし、少量の塩は健康維持に必要、このことを私たちは認識すべきだと講演を結びました。

 最後に、放射線の正しい知識を普及する会の理事、茂木弘道氏が登壇。自分も、あの大震災の際、いろいろな資料を読んでいるうちに、ラッキー博士の論文に出会い、それを日本に紹介することからこのような運動にかかわるようになった。現在の放射線への恐怖や、全く不要な除染作業などは、あえて言えば未開人の迷信のようなものであり、科学的な根拠は全くない。今回お話のあった須藤鎮世氏の本「低線量放射線がもたらす長寿と制癌」をぜひ読んで、また、周りの人々にも広めてほしいと述べました。最後に、参加者に配布されたホルミシスシールについて説明があり、「低線量放射線が日本と世界を救う」シンポジウムは午後8時に閉会となりました。(終)