カテゴリー

第5回学習会 オックスフォード大学名誉教授 ウェード・アリソンDVD講演会報告

723日、衆議院第二議員会館会議室にて、放射線の影響を科学的に検証する議員連盟(放射線議連)並びに当会(一般社団法人放射線の正しい知識を普及する会)共催による学習会が開催されました。参加者は約70名。 

午後2時半、西田譲議員の司会により開会。まず、議連から平沼赳夫議員が挨拶。現在、日本では原子力発電所は全て稼働を停止している。一部には、それでも日本の経済も工業も問題が出ていないのだから原発は必要ないかのような議論があるが、このままでは日本は海外からの輸入エネルギーに頼り、予算的にも多額の費用を使わねばならず、また、火力発電への依存による環境破壊の危険も増大する。自分たちは政治家として、科学の知識を学び、勇気をもって、今後の原発の必要性を考えていかねばならないと述べました。

続いて加瀬当会会長代行が挨拶、今後も議連と共に、特に放射線の安全基準の問題を科学的に考え、改善していきたいこと、例えばアメリカではこの安全基準を大きく緩和することが環境庁により発表されたのに、日本のマスコミはほとんど報じていないことに触れました。さらに、この11月末、この問題についての科学者による国際会議を福島、東京の二か所で開催する予定であることが発表され、会の地道な活動が実ってきていることが報告されました。 

続いて、笠浩史議員より、この問題は超党派で日本のエネルギー問題として取り組まなければならないことが語られ、また山田宏議員は、現在、科学の名を借りた迷信が日本にある種の放射能タブー、原発タブーをもたらしている。このタブーを破って真実を確立することが自分たちの使命であり、よく思い出すのは、東京裁判におけるパール判事の態度と言葉で、パール判決書の最終文「時が熱狂と偏見をやわらげたあかつきには,また理性が虚偽からその仮面を剥ぎとったあかつきには,そのときこそ,正義の女神は,その秤を平衡に保ちながら,過去の賞罰の多くに,そのところを変えることを要求するだろう。」という言葉は、現在の原発を巡る様々なタブーや言説にも当てはまるだろう、いつか私達の主張が科学的に正しいことが証明されるはずだと述べました。

 続いて、服部禎男当会理事が今回の学習会について簡単に紹介。実は西田議員の2013313日の国会答弁が海外にも大きな影響を与え、アメリカでSARIという団体が結成され、福島を救え、誤った科学認識を糾そうという動きが起こり、最初は10名ほどだったが、今は100名以上の科学者、専門家が参加している。今日映像で公演をされるウエード・アリソン氏は、まさにそのチャンピオンの一人というべき人だと紹介した後、アリソン教授の講演映像がDVD上映の形で上映されました。 

この内容については下記をクリックください。なお、当会機関誌第2号(8月半ば発行予定)には、活字にてこの講演内容を収録する予定です。

「何故放射線は安全で、全ての国々は核技術を尊重しなければならないか」オックスフォード大学名誉教授 ウェード・アリソン

https://www.youtube.com/watch?v=Xs744dePnD8 

 上映後、このDVD制作、翻訳に尽力した当会高山三平委員より、このDVD音声の翻訳などには、アリソン教授の教え子であるジェームズ・フォロー氏(現在IT企業社長)に大変お世話になったこと、また、英国大使館からお二人の方がお見えになっていることが紹介され、大使館の Seiichi ASANO氏が英国における政策と科学の関係について紹介されました。それに依りますと、英国では「主席科学顧問」が各省に置かれ、気候変動、人口、食糧、エネルギー、テロリズム対策などに対する科学的判断を提言するシステムになっていること、この制度は1964年に始まり、最近では1996年に狂牛病問題に取り組み、また、福島原発事故の際には科学的根拠を基に迅速なリスク評価を行い、在日英国大使館を通じ在日英国人に対しての情報提供や助言をおこなったことを報告しました。このようなシステムは、科学的な知見を冷静に政策に反映するために日本も見習うべきものだと感じました。 

 また、ホルミシス臨床研究会代表理事の川嶋朗氏が紹介され、医療の立場からも放射線について正しい認識が必要であること、今後の予防医学、医療費を少なくするための医学としてもホルミシスの重要性が増してくることをコメントされました。他にも積極的な質疑応答がなされた後、茂木事務局長から、当会も一般社団法人として登録されたこと、社会的に責任を果たすためにも、SARI、放射線議連、又医学者や様々な人たちと力を合わせて放射線の正しい知識を啓蒙していきたいと述べ、学習会は閉会しました(広報)